わたしたちは、疲れていてももう少し頑張りたいとき、頼れるものをいくつも知っています。緑茶、紅茶、コーヒー、コーラ、カフェラテ。エナジードリンクや栄養ドリンクもある。甘いものならチョコレート。安くて手軽で、魅力的です。
私も紅茶やコーヒー、チョコレートが好きです。疲れたり、いらいらしたりすると、手軽さもあって、つい手に取ってしまいます。
風邪がつらいときにはルルやパブロンのような総合感冒薬があり、頭痛にはイブやバファリンのような鎮痛薬があります。関節の痛みには、サロンパスやロキソニンテープといった貼り薬もある。不眠にマイスリーやデエビゴなどの睡眠薬を、不安や緊張にデパスやメイラックスなどの抗不安薬を、医師の処方で使っている人もいます。
つらいときほど、早く、しっかり効いてほしい。薬で痛みが和らいで、ようやく休めることもあります。一方で、痛みが引いた分だけ、もう少し頑張れてしまうこともある。
風邪でつらいのは困る。でも、無理もしたい。私の中には、どちらの気持ちもあります。
薬の名前はこれだけ知っているのに、わたしたちは、身体の休め方を誰に習ったでしょうか。
学校にいた頃から、頑張ることや、気合いでやり抜くことは何度も教わってきました。誰かに負けたくなかったのか。みんなと足並みをそろえていたかったのか。何にしても、我慢して耐えてきたことが、今の仕事や立場につながっているのかもしれません。
ただ、そうやってこられたのは、身体がもってくれたからです。働けているうちは、眠りが浅くなっても、疲れが抜けなくても、自分の身体は後回しにしやすい。いらいらして、いつものように集中できないこともある。健康を当たり前にしていると、そういうところに少しずつほころびが出てくるのだと思います。
そして、私は鍼も好きです。
当院の鍼灸は、相談や着替えを含む短いほうの予約枠でも約60分、12,000円です。安くはありませんし、すぐに楽になると約束できるものでもありません。忙しいなかで空けたその一時間は、休むことに集中してもらいたいと思っています。
身体に触れて、その日の張りや反応を確かめながら鍼をします。身体のつらさが少し和らいで、気持ちも落ち着き、無理なく過ごせるように。ほころびが小さいうちに手を入れて、少しでも広がるのを抑えたい。それが、私の考える鍼灸の仕事です。
鍼灸マッサージ院 元!
院長 鈴木元海